(新華国際時評) 日本は「正常な国家」から次第に遠ざかり

2013-06-19 16:23:59
新華網日本語より

   【新華社北京6月19日】長年に渡り、日本は「正常な国家」になろうとたくらみ続けてきた。しかし、安倍政府が政権を握ってからのすることなすことはかえって日本を「正常な国家」からますます遠く離れていくことになる。

   最近、数百名の日本の極右分子は東京都の「コリアンタウン」で反韓国デモを行い、ラウドスピーカーで当時の日本軍国主義の軍歌を鳴らし、「コリアンタウン」の多くの商店が暫時店じまいを迫られた。

   この情景は、今なおドイツ人に恥辱とみなされている「水晶の夜」事件を想い起こさせる。1938年11月9日の夜、ドイツのナチスはユダヤ人の住宅、商店、教会に対して狂ったように殴打・破壊・略奪・放火を行った。ドアと窓のガラスのかけらが月光の下で水晶のように光を放っていた。

   第二次世界大戦の大災害を経験し、人種の憎しみや民族の差別を扇動する行為は欧米と世界の大部分の国々で犯罪と見なされ、国際社会は共通の敵に一致団結して敵愾心を燃やしている。しかし、安倍政権はそれを見て見ぬふりをし、成り行きに任せている。このような態度で、どうやって国際社会に日本を「正常な国家」として扱わせることができようか。

   「正常な国家」の政府が侵略戦争の機会を利用して他国の領土を盗み取った史実を否定することはしなく、民族の憎しみを扇動するデモを阻止しないようなことはしなく、歴史観を捻じ曲げて国民を誤った道に導くことはしなく、第二次世界大戦のA級戦犯のために「魂を呼び戻す」ことはしなく、「慰安婦」のような問題に対して無関心なことはありえなく、一層侵略の歴史を否定し、および侵略戦争への質疑と反省をする政府側の立場を修正しようもないものだ。

   それ以外に、憲法改正の話題はかつて第二次世界大戦後の日本の政治界における「タブー」であり、しかし今のところこれは日本の政治家が得票数を奪い合う道具とさえなっている。ここ数年日本政府のさまざまな「トリック」は、日本に「平和憲法」を大切にする声をますます弱めさせている。一旦憲法改正に成功すれば、日本国憲法の平和主義的性質は大いに弱くなるだろう。

   憲法改正の主要な目的は、日本に軍備を加速・上昇させるために便宜のドアを大いに開くことにある。近頃、政権を握る自民党は支持率の上昇を頼みとし、政治界の「異なる声」を再び顧みることなく、「軍への支持」を来月の参院選マニフェストとすることをくわだてている。安倍政府が政権の座についた後、日本は11年間で初めて軍事経費を増やし、しかも新予算では日本の軍隊のために新たに購入した武器装備が非常に攻撃性を備えており、攻撃能力に富んだ正規軍隊を作り出すという目的が非常に明らかになる。

   安倍政権と日本の右翼政治家は日本を「正常な国家」とさせたい「願望」を何度も表現している。しかし残念なことに、彼らの訴えがまったく「敗戦国家」から「一般的な国家」までの正常な訴えではないことを事実が表明している。安倍政権のさまざまな「正常でない」パフォーマンスは、軍国主義復活に対する扇動となり、戦後の国際秩序に大きく挑戦し、日本の政治の「正常でない」傾向を大いに強めた。

   侵略の歴史を正視し反省することを拒絶する国家は、正常に未来に直面することができない。安倍政権は「正常な国家」の政府や正常な行為とは何であるかをしっかりと考えるべきだ。さもなければ、日本は「正常な国家」になることが一層あり得ないどころか、かえって「より正常ではない国家」に変わってしまうだろう。

 

(新華網日本語)

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