学者が「九一八事変」は世界の歴史の流れを変えたと語る

2014-09-17 13:42:08
新華網日本語より

 【新華社瀋陽9月17日】「九一八事変」勃発83周年記念日の到来にあたり、一部の学者は、「九一八事変」は20世紀の重大な国際的事件であり、これにより国際関係の構図に巨大な変化が生じ、そしてその後に人類史上空前の災禍を引き起こした、と指摘した。

 「九一八」の夜から燃え上がった戦火は、その後14年間に中国東北地方から太平洋に蔓延し、欧州の戦場と遠くから呼応し、戦禍の波が全世界の60余りの国と地域に及び、世界の四分の三の人口が戦争に巻き込まれた。

 「『九一八事変』で第二次世界大戦の序幕が開かれ、東北地方で人民の抗日救国の烽火が上がり、中国人民の14年抗日戦争の起点となり、世界の反ファシズム戦争の序幕も開かれた。」瀋陽『九一八』歴史博物館の井暁光館長はこう語る。

 中国近現代史史料学学会副会長を務める、遼寧九一八戦争研究会の王建学会長は、日本が東北を占領後、戦争で戦争を育成する戦略を実行し、東北地方を後方基地とし、侵略戦争を支持するために資源を略奪し尽くした、と表明した。

 ある資料から、1937年に東北地方で生産された鋼材が日本の総生産量の三分の一を占め、日本に需要があった28種類の軍需物資のうち、14種類を東北地方から供給していたことが示された。

 当時の日本の政界にしても、軍事関係者にしても、中国の東北地方を占領することは、時期が遅いか早いかに過ぎず、時期が成熟するかどうかの問題だという共通認識があった。「九一八事変」は、単に中日関係の産物であるだけでなく、日本が入念に画策した世界制覇の構図における重要な一歩となった。

 抗戦勃発後、中国国内のある新聞は、歴史的に見て、日本の軍閥のアジア大陸に対する野心は、一朝一夕ではなく、東北を占領し、華北を占拠し、さらには中国を飲み込むことは、敵国の数十年に及ぶ国策だ、と評していた。

 王建学会長は次のように述べた。旧日本軍が引き起こした「九一八事変」は見た目が中国への侵略であるが、既存の国際関係の構図を実質的に打破し、多数の国の権利を侵害した。一方で、宥和政策が広がる中、ファシズム国家の膨張する侵略への野心を阻止できなかった。太平洋戦争を発動するまで、日本はすでに弦を離れた矢と同然だった。

「今日『九一八』を回顧するとき、当時の日本による侵略を大目に見て助長させた西側諸国が最終的に悪事を放任した苦い味を味わったことを確認できた。」遼寧社会科学院の歴史研究所、東北淪陥史研究室の張潔主任は、「全世界が『九一八』から教訓を汲み取るべきだ。」と述べた。

 第二次世界大戦は終戦から約70年になる。一部の学者は次のように指摘する。今日の日本の右傾化傾向を直視し、世界中が警戒すべきだ。「九一八事変」の国際的な本質を理性的に認識し、深層から掲示することは、歴史的変遷から日本の政策の動向を整理し、世界の平和を維持するために、深遠で現実的な意義を持つ。

 (新華網日本語

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